世界遺産 - ここが知りたい -

中国新聞記事(平成20年6月8日付)に「世界遺産のイロハ」が載っていたので書き取りした、、、。
「……?」
「ハイ、言わずもがな旅遊亭のシリーズ記事『世界遺産宮島の入島税問題』の関連記事として抜粋しました…」
さて、
「当該記事」の最後のQ&A! ここが今、いや将来の長きに亘って、世界遺産に登録された宮島が持つ『最大の課題(宿題)』であります、、、。
Q 世界遺産が観光地化していると聞くけど。
A 世界遺産に登録されると観光客が急増するなど周辺地域は潤うけど、住民の生活環境が影響を受けたり、遺産の保全に支障が出るケースもある。
さすがブロの新聞記者が書いた文面、言葉柔らかく些か焦点をぼやかした表現なれど、安直な世界遺産の観光地化によるプラス要素『経済効果』と相俟って発生するマイナス要素の『差引勘定』が複雑であること、うまく「オブラートに包んだ」表現をなさっておられるから、旅遊亭編集部員一同は脱帽する。 そう、世界遺産指定を受けた瞬間から、これは単なる住民の生活環境変化や遺産保全への支障に留まらず、永遠ともいえる遠い将来にわたって世界遺産価値を維持していくための多大なるコスト負担を強いられることになり、一体全体これを誰が担っていくのか?が、「世界遺産指定を受けた地域の住民」への最大の負担になるということを肝に銘じて、今後世界遺産指定を受けようとする地域(例えば平泉町)は覚悟すべきでありましょう、、、。
<投稿・旅遊亭編集部>
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以下、6月8日(日)中国新聞記事……
〔世界遺産〕 ― ここが知りたい ―
851件登録 保全に課題
新たな世界遺産を選ぶ年に一度の国連教育文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会が、七月二日からカナダで開かれます。岩手県の「平泉の文化遺産」が審査対象ですが、ユネスコの諮問機関から、「登録延期」を勧告され、厳しい情勢です。
Q 世界遺産って何。
A ユネスコの世界遺産条約の貴重な文化財や自然のうち、ユネスコが人類共通の財産として保護する必要があると認め、リストに登録したものだ。歴史ある建物や遺跡が中心の文化遺産、貴重な生態系などの自然遺産、両方が結び付いた複合遺産がある。締約国は百八十五カ国ある。
Q 世界遺産の数は。
A 文化遺産六百六十件、自然遺産百六十六件、複合遺産二十五件の計八百五十一件だ。全体の八割を文化遺産が占め、ヨーロッパに半分近くが集中している。国別ではイタリアが四十一件で世界一。
Q 日本にはいくつあるの。
A 一九九三年に奈良県の「法隆寺地域の仏教建造物」や鹿児島県の「屋久島」など四件が登録されたのが最初。現在は文化遺産が十一件、自然遺産は三件だ。
Q 登録の条件は。
A 世界的な価値を証明できることと、万全の保護態勢を整えていることが必要。文化遺産なら「人類の創造的才能を示す傑作である」など六つの登録基準がある。
Q 登録される率はどのくらい。
A 二〇〇四年は82%だったけど〇七年は63%に下がった。世界遺産の数はユネスコが保護状況を点検できる範囲を超えつつあるとされている。
Q 平泉の見通しは。
A ユネスコの依頼で事前調査をした国際記念物遺跡会議(イコモス)が「登録延期」とユネスコに勧告した。世界遺産に認定せず、さらなる調査が必要と指摘された。
Q 平泉は難しいの。
A 昨年の「石見銀山遺跡」も「登録延期」の勧告を受けたけれど、その後、政府が熱心に価値を説明して登録された例もある。
Q 平泉の次に審査を受けるのは。
A フランスの建築家ル・コルビュジエの作品群に含まれる国立西洋美術館本館(東京・上野公園)が来年の審査を受ける。その後は未定。政府が候補として「暫定リスト」に載せている神奈川県の「古都鎌倉」など九件の中から条件を満たしたものを推薦する。
Q 世界遺産が観光地化していると聞くけど。
A 世界遺産に登録されると観光客が急増するなど周辺地域は潤うけど、住民の生活環境が影響を受けたり、遺産の保全に支障が出るケースもある。
以上、
[中国新聞 平成20年6月8日日曜日16面ウイークより記事抜粋]
* 参考資料: 『日本の世界遺産一覧と候補リスト』
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