宮島の鹿を考える
宮島エコツーリズム代表の濱岡寛二氏から4月16日朝、次のようなメールを頂戴しましたので(許可を得て)公開します。 柔和なご性格の氏、ならではの婉曲話法的「ソフトタッチな文面」から読者は何をお感じになりますか?
<画像>:平成19年3月下旬撮影
この頃と比較して、ちょうど1年経過した今の鹿の毛並みが明らかに違うのです。
(旅遊亭・編集部)
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(以下、メール本文)
トーマス青木さま
何かと気を遣っていただきありがとうございます。
さて、
「シカちゃんかわいそう」という視点だけの話でいいのかどうか?
「観光資源としてはどれくらいの頭数がいいのか」
という都合のいい話しでいいのか?
ちゃんとした大人なら、ちゃんとした議論が出来ないのか? 宮島の鹿対策に関する議論には呆れかえるものがあります。
もっとも欧米にも
「クジラちゃんかわいそう、日本はけしからん」
という、
くだらない議論を吐く人もいますが……
この地球はこれまで10回ほど、ほぼ10万年周期で氷河期を迎えています。 その原因は、太陽の引力が強くなったり弱くなったりして太陽系惑星と太陽との距離が近くなったり遠くなったりしているからだそうです。 直近の氷河期は約2万年くらい前といわれています。 氷河期の地球海面は今よりも140mくらい下がっており、したがって日本列島と大陸は陸続だったその頃、大陸から様々な動物たちが今の日本列島の場所にやってきました。 宮島にいるニホンジカの祖先もこのころやって来ました。
今、温暖化が問題となっていますが、この地球の周期からすると2千年くらいすると次の氷河期に差し掛かるそうです。その時まで人類は生きているのでしょうか?
地球の人口は70億人に達しようとしています。 食糧不足が懸念されています。 当地宮島では、明治時代になって、エサ場となっていた草地がなくなった宮島の鹿は、観光客や地元の人たちが与えてくれるエサでなんとか生き延びてこれました。 人類が、宮島の鹿と同じような食糧不足になったときに、誰が食糧を与えてくれるのでしょうか? このような『人類に置き換えた視点』から、宮島の鹿の現状を考えてみるのもムダではないと思いますが…… (以上、メール本文・終り)
<投稿:濱岡寛二>
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<編集後記>:
宮島の鹿の頭数は(平成19年度11月23日付・宮島エコツーリズム協議会の調査による)、おおよそ320頭というデータが示されています。 若干ながらこの頭数は減少傾向だということを聞き及んでいます。 果してこの頭数が多いのか少ないのか? 島民の賛否は二手にも三手に分かれ、概ね鹿の存在を毛嫌いする人の声が大きいのが現状です。 『宮島の鹿問題』について、今後拙ブログの専用コラムを設け、考えていきたいと思います。
題して「宮島の鹿を考える」……
広く読者の皆様のご意見を賜りたく、ふるってコメント下さいますようあらためてお願い申し上げます。(トーマス青木)
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<画像>:平成19年3月下旬撮影

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という、
くだらない議論を吐く人もいますが……
この地球はこれまで10回ほど、ほぼ10万年周期で氷河期を迎えています。 その原因は、太陽の引力が強くなったり弱くなったりして太陽系惑星と太陽との距離が近くなったり遠くなったりしているからだそうです。 直近の氷河期は約2万年くらい前といわれています。 氷河期の地球海面は今よりも140mくらい下がっており、したがって日本列島と大陸は陸続だったその頃、大陸から様々な動物たちが今の日本列島の場所にやってきました。 宮島にいるニホンジカの祖先もこのころやって来ました。
今、温暖化が問題となっていますが、この地球の周期からすると2千年くらいすると次の氷河期に差し掛かるそうです。その時まで人類は生きているのでしょうか?
地球の人口は70億人に達しようとしています。 食糧不足が懸念されています。 当地宮島では、明治時代になって、エサ場となっていた草地がなくなった宮島の鹿は、観光客や地元の人たちが与えてくれるエサでなんとか生き延びてこれました。 人類が、宮島の鹿と同じような食糧不足になったときに、誰が食糧を与えてくれるのでしょうか? このような『人類に置き換えた視点』から、宮島の鹿の現状を考えてみるのもムダではないと思いますが…… (以上、メール本文・終り)
<投稿:濱岡寛二>
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<編集後記>:
宮島の鹿の頭数は(平成19年度11月23日付・宮島エコツーリズム協議会の調査による)、おおよそ320頭というデータが示されています。 若干ながらこの頭数は減少傾向だということを聞き及んでいます。 果してこの頭数が多いのか少ないのか? 島民の賛否は二手にも三手に分かれ、概ね鹿の存在を毛嫌いする人の声が大きいのが現状です。 『宮島の鹿問題』について、今後拙ブログの専用コラムを設け、考えていきたいと思います。
題して「宮島の鹿を考える」……
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