夢心塾エッセイ集;粋な別れ…
― 粋な別れ -
(続)俺の青春時代。 大学二年生夏。 大学一年生の時は、空手道部の先輩の世話をしながら行動観察。 女が好きな者、喧嘩が好きな者、読書が好きな者、熱心に本を読んでいる姿を見てさすが大学生だと感心してソツト見るとエロ本かマンガ本だった。 ヤツパリ三流大学体育会系か?でも、人間的にはいい人ばかり。 練習道場で十分「可愛がり」を味わった。 練習後、先輩から私生活へのアドバイスこれが大変。 一年生は「奴隷」です。 先輩からの命令は何でも「押忍(オツス)」。 夜の公園のチンピラ狩り(後で役に立つことになったが)、女の子を口説く役目等とても楽しかった。 しかし、酒だけは俺の体質が受付なかった。
合宿時には胃ケイレンを起こす迄飲まされた。 学生時代から「酒」と「女」には弱かった。
ある日、夏休みでFデパートのバイトの仕事も終わり、誰とも約束もなく久し振りに早めに帰宅するかとバス停に急いだ。 市内中心部は歩道に自転車が乗り入れておりラツシュ時はとても危険だった。 突然出てきた自転車と衝突しそうになった。 何とか身をかわしたが運悪く歩いていた女性に自分がぶつかった。 彼女の足を踏んでしまった。 直ぐ謝った。でもその時の状況は彼女も分っていたらしく俺を責めることなく、逆に「大丈夫ですか?」と。
又悪いクセ。 彼女は温和そうな色白のお嬢様風。 「お急ぎでなければ少し休んでは?」と。 強引に誘う俺に半ばあきれた感じで喫茶店へ。
彼女は大手メーカーに勤務するOLだった。 俺より三つ年上のお姉さん。 自己紹介をキチンとすると信用されたのか話しは弾む。 足の方もたいしたこともない様子。 何か清楚な感じが心を捉えられる。 再び逢いたくなった。 次回食事の約束を取り付ける。 「夢と希望の海」・・・ 明日から頑張るぞ!(Fight!)
ある夜の高級レストラン。 ワインで乾杯。 彼女の育ちの良さから出てくる仕草がまたグツト来る。 色白の顔がポツとピンク色に染まる。 赤い唇、少し胸の谷間が見える赤いドレス。 生のバンド演奏。 アツトいう間に時は経った。 興奮していた俺。 酒に弱いことをスツカリ忘れていた調子者。 彼女の顔が二つに見え三つに見えだした。 どこからかKOのゴングの音。 ダウン。 でも、やさしい彼女。 気がつくと彼女の胸の中に・・・
それからしばらく、二人だけの楽しい想い出を刻んだ。 大変お世話になった人生の恩人。 しかし、夢のように楽しかった日々。 長くは続かなかった。 彼女にはフィアンセが。学生の俺、あくまでも遊び相手。 堅実な彼女、選んだのは婚約者。 最後の夜の別れ「楽しい想い出ありがとう」と、、、。 連絡が取れなくなった時、別れのときだった。 (そして)彼女は人妻に・・・
「粋な別れ」(石原裕次郎唄)
生命に終りがある 恋にも終りがくる 秋には枯葉が 小枝と別れ
夕には太陽が 空と別れる 誰も涙なんか 流しはしない
泣かないで なかないで 粋な別れをしようぜ~・・・
written by Ikuya N.
毎日一回、クリック応援を!
(人気ブログランキング)
(続)俺の青春時代。 大学二年生夏。 大学一年生の時は、空手道部の先輩の世話をしながら行動観察。 女が好きな者、喧嘩が好きな者、読書が好きな者、熱心に本を読んでいる姿を見てさすが大学生だと感心してソツト見るとエロ本かマンガ本だった。 ヤツパリ三流大学体育会系か?でも、人間的にはいい人ばかり。 練習道場で十分「可愛がり」を味わった。 練習後、先輩から私生活へのアドバイスこれが大変。 一年生は「奴隷」です。 先輩からの命令は何でも「押忍(オツス)」。 夜の公園のチンピラ狩り(後で役に立つことになったが)、女の子を口説く役目等とても楽しかった。 しかし、酒だけは俺の体質が受付なかった。
合宿時には胃ケイレンを起こす迄飲まされた。 学生時代から「酒」と「女」には弱かった。
ある日、夏休みでFデパートのバイトの仕事も終わり、誰とも約束もなく久し振りに早めに帰宅するかとバス停に急いだ。 市内中心部は歩道に自転車が乗り入れておりラツシュ時はとても危険だった。 突然出てきた自転車と衝突しそうになった。 何とか身をかわしたが運悪く歩いていた女性に自分がぶつかった。 彼女の足を踏んでしまった。 直ぐ謝った。でもその時の状況は彼女も分っていたらしく俺を責めることなく、逆に「大丈夫ですか?」と。
又悪いクセ。 彼女は温和そうな色白のお嬢様風。 「お急ぎでなければ少し休んでは?」と。 強引に誘う俺に半ばあきれた感じで喫茶店へ。
彼女は大手メーカーに勤務するOLだった。 俺より三つ年上のお姉さん。 自己紹介をキチンとすると信用されたのか話しは弾む。 足の方もたいしたこともない様子。 何か清楚な感じが心を捉えられる。 再び逢いたくなった。 次回食事の約束を取り付ける。 「夢と希望の海」・・・ 明日から頑張るぞ!(Fight!)
ある夜の高級レストラン。 ワインで乾杯。 彼女の育ちの良さから出てくる仕草がまたグツト来る。 色白の顔がポツとピンク色に染まる。 赤い唇、少し胸の谷間が見える赤いドレス。 生のバンド演奏。 アツトいう間に時は経った。 興奮していた俺。 酒に弱いことをスツカリ忘れていた調子者。 彼女の顔が二つに見え三つに見えだした。 どこからかKOのゴングの音。 ダウン。 でも、やさしい彼女。 気がつくと彼女の胸の中に・・・
それからしばらく、二人だけの楽しい想い出を刻んだ。 大変お世話になった人生の恩人。 しかし、夢のように楽しかった日々。 長くは続かなかった。 彼女にはフィアンセが。学生の俺、あくまでも遊び相手。 堅実な彼女、選んだのは婚約者。 最後の夜の別れ「楽しい想い出ありがとう」と、、、。 連絡が取れなくなった時、別れのときだった。 (そして)彼女は人妻に・・・
「粋な別れ」(石原裕次郎唄)
生命に終りがある 恋にも終りがくる 秋には枯葉が 小枝と別れ
夕には太陽が 空と別れる 誰も涙なんか 流しはしない
泣かないで なかないで 粋な別れをしようぜ~・・・
written by Ikuya N.
毎日一回、クリック応援を!

Comment
コメントの投稿
Trackback
http://butler13thomas.jp/tb.php/350-8ec653b4