青と白の饗宴なり:「迫田嘉弘油絵展」(3)

同じ画家によって描かれた作品であっても、作風は変化する。 迫田画伯の作品は、初期と中期と近年(約3年)の3つに分けられると思う。
一定のレベルに到達した画家には、必ずや『作風』ならびに創作者としての「コンセプト」がある。 絵画創作に関するアイデンティティーとも云うべき迫田画伯流儀を決定付けたものがある。
中国新聞夕刊(11月7日)に紹介された文面を引用すると、《それは40年前のこと、男鹿半島で出会った「ひなびた漁村」との出会いが画家としての魂に火をつけた。》と、記されている。 もともと呉市の出身である迫田画伯は、初期作品に於いて瀬戸内海の漁村の生活感を風景画として描いている。 中期の作品は、さらに漁村や漁港の持つエネルギーを体感として嗅ぎ取り、ひときわ険しく荒々しく、絵画表現されている。 そして迫田画伯は3年前、職場を定年退職され、画家としての第2の人生を歩まれ今日に至る。 そして、近年の彼の作風は変わった、、、。
近年の作品を観れば、激しさと力強さに信念と執念を隈なく表現してきた初期中期の作品から、たおやかさも加わったのではないであろうか。
かくして近年の作品からは、大自然の持つ清らかさと力強さといったものを、よりいっそう洗練された迫田画伯の審美眼より摘出されている。 色彩も、冷たく荒々しく土臭くモノトーン調子の目立った初期の作品から、青と白の追求を始めたようだ……
青は、不肖トーマス青木の大好きな色彩である。
「……?」
「おっと、失礼。 なんと、上左画面に、私トーマス青木めが写り込んでしまいました……」
<…続く……> <投稿:トーマス青木>
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タイトル:「迫田嘉弘油絵展」
開催期間: 平成19年11月8日(木)~14日(水)
開催場所: 福屋八丁堀本店7階美術画廊(最終日午後5時閉場)
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Comment
[292] >ふかさま・・
[291] 逞しい絵ですね
油絵・・・学生の頃少し齧りましたが
私には難し過ぎました・・。
海の絵は好きです。
山で育ったせいかな?
私には難し過ぎました・・。
海の絵は好きです。
山で育ったせいかな?
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私も、油絵はガキの憧れのみで終わってしまいました。
やはり、そうなんだ!
ふかさんは絵心がおありなのだ。だから写真が上手なのですね。